ビートルズが初めてアメリカを訪れて伝説を残した年の1964年の夏と翌年の1965年の夏にアメリカのロサンジェルスにあるハリウッド・ボウル野外音楽堂で行なわれた計3回の公演の当時の熱狂を現在に伝えるライブアルバムです。
余談になりますが、夏にあアメリカ公演をするのは学校の夏休みがあるからだそうです。
1964年にイギリスから世界へと羽ばたき、全世界のアイドルグループになって1年目と2年目に、ビートルズのアメリカ盤を発売しているキャピトル社がライブアルバム発売する事を前提に行われたライブの公式録音。
結局、録音状態が日とルズ側の満足する内容には至らずに発売されることは無く、ライブの熱狂が記録されたマスターテープはお蔵入りになってしまいました。
私が高校生の時に、今では廃盤となっていますが1977年に発売された13曲入りのハリウッドボウルでのコンサート収めたレコードアルバム「ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ」をビートルズ好きの友人が買ったので、彼の自宅で一緒に聞いた記憶が蘇ります。
ビートルズのライブはいろいろな公演が海賊版で発売されていますが、公式録音ではないので音が残念な事が多いのも事実です。
その点「ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル」はライブアルバム発売を睨んで公式に録音されているので音源の音質が良い。
編集にも現代の最新の技術が使われているので過去の発売されたレコード版よりも、更に音が良くなっている。
実際に聴いてみると確かに50年前の音とは思えなくもない。
いつもはコンサート中に奇声を発したりしているジョンですがライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル」ではライブ盤発売を前提とした録音を意識しているのかキチンとしていてます。
予測出来ないジョンの言動が好きな私としてはちょっとがっかりなのですが・・・。
存在感のある元気なジョンのボーカルを聞く事ができました。ポール、ジョージ、リンゴのボーカルも元気で、ジョンとポールのハーモニーがビートルズの醍醐味という事を改めて実感した次第です。
ビートルズのライブ映像をYOUTUBEで見るのですが、2本のマイクの音量のバランスが勿体無いなという印象のライブがある中で、本アルバムは公式リリースを前提とした録音なので2本のマイクの音量バランスも良いです、結果は当時のビートルズサイドから発売OKが出ずに発売されませんでした。
印象に残るのはアナログ盤の記憶が定かではないのですが、ベースの音がしっかりと聞こえる事に驚きました。低音がしっかりしているので全体の安定感といいますか、ドライブ感といいますか躍動感が半端なく伝わってきます。
「ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル」の収録曲
1,ツイスト・アンド・シャウト(1965年8月30日の公演)
2,シーズ・ア・ウーマン(1965年8月30日の公演)
3,ディジー・ミス・リジー(1965年8月30日の公演と1965年8月29日の公演を1曲にエディット)
4,涙の乗車券(ティケット・トゥ・ライド)(1965年8月29日の公演)
5,キャント・バイ・ミー・ラヴ(1965年8月30日の公演)
6,今日の誓い(1964年8月23日の公演)
7,ロール・オーバー・ベートーヴェン(1964年8月23日の公演)
8,ボーイズ(1964年8月23日の公演)
9,ア・ハード・デイズ・ナイト(1965年8月30日の公演)
10,ヘルプ!(1965年8月29日の公演)
11,オール・マイ・ラヴィング(1964年8月23日の公演)
12,シー・ラヴズ・ユー(1964年8月23日の公演)
13,ロング・トール・サリー(1964年8月23日の公演)
14,ユー・キャント・ドゥ・ザット(1964年8月23日の公演—未発表)
15,抱きしめたい(1964年8月23日の公演—未発表)
16,みんないい娘(1965年8月30日の公演—未発表)
17,ベイビーズ・イン・ブラック(1965年8月30日の公演—未発表)
1~13は1977年発売されたアナログレコード盤「ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ」で収録隅で14~17は「ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル」に初収録となります。
50年経った今でも未発表の音源が収録されて新たに発売されて話題になるなんて、やっぱビートルズは物凄いバンドなんですね。
8,ボーイズの臨場感、躍動感すごいです。
最新の技術で蘇る日本公演や、モノクロライブ映像のカラー化など見てみたい、聞いてみたいビートルズはまだまだあります。
早くリリースされないかなと首を長くして待ちたいと思うのは私だけではないはずです。
公式ライヴ・ドキュメンタリー映画
『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years』
2016年9月22日(木・祝)より全国ロードショー!も楽しみですね。
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