私がビートルズを知ってから半世紀弱の45年くらいが過ぎようとしています。
最初に知ったのは三ツ矢サイダーのコマーシャルでした。
小学生だった私は12チャンネルで夕方6時くらいだったでしょうか漫画を放映していたのですが、その間のコマーシャルだったかと記憶しています。
随分前の事なのではっきりとは思い出せませんが、グラスに注いだ三ツ矢サイダーの量を調節して音階を作ってプリーズプリーズミーだったと思います。
木琴をたたくバチの様なものでグラスをたたいてメロディーを奏でていた。ビートルズが解散して2~4年目くらいの事ではないかと、今は思います。
それから数年が経ち、本格的にビートルズに傾倒していくのは中学生になってからです。
今のパナソニックになる前のナショナルがステレオラジカセのマックムーという機種を発売していて、ステレオラジカセの中で当時としては価格が安く、親にわがままを言って買ってもらってから、ビートルズを聞くようになりました。
当時は音楽のソースを手に入れるのは今よりも困難でした。インターネットもありませんのでレコードを買うか、ラジオで流れている曲をリアルタイムで録音するといった少ない選択肢の中で好きな曲や気になる曲をストックする時代です。
ストックするのを逃してしまうと次のチャンスはいつ訪れるかわからないという、ネットが整備された今の恵まれた環境からは想像もつかない不便な時代でした。
私は音質のいいFMラジオの音源から録音するエアチェックというスタイルをとっていました。同級生の多くも同じスタイルでした。
FM放送の前情報は、「FMファン」や「FMレコパル」といった2週間分の番組情報とおすすめのコンテンツが記載された情報誌から得ていました。
中学生高学年になる頃、システムコンポなるものを知りましたが裕福な家庭の子供が買ってもらえるものといった印象しかありません。
何せ、値段が当時で30万円くらいからと高額でしたので、そうそう買える金額ではありませんでした。
システムコンポに対して憧れはありましたが現実的ではないと子供心に思いました。
最初はラジオからです。聞きたい曲が好きな時に流れないのですが、中学校に通う自転車の前かごに入れて登下校していた。
次のステップで、廉価のラジカセです、ステレオ・マック・ムーというナショナル製。十分満足でした。
話がそれてしまいましたが話を戻しましょう。
ビートルズを知った頃は、ビートルズの情報を得ようとすると紙の媒体、主に書籍からでした。本屋に行くと、それこそ沢山のビートルズに関する本がたくさん並んでしました。
ビートルズの成り立ちから解散までを描いた小説を何冊か買った記憶があります。
お金がないので安くて内容のある書籍を買ってビートルズの知識を増やしていき、知れば知るほど、もっと知りたくなる。
高い書籍を買わないと更なる情報は得られないとう環境でしたので限度があり、ある程度のレベルまでしか情報は集まらなかった。
やがて彼女が出来てビートルズよりも好きな事が出来るといつしかビートルズへの熱の入れようも冷めて僅かになっていくのですが、ドライブの時のミュージックや移動中に聞く音楽はビートルズだったりして根底にはビートルズが居て、その上で生活を成り立たせていたという気がします。
ファッションや見てくれも、ビートルズ様に対しておこがましいのですが「ビートルズに入っても違和感のない見てくれでいよう。」という一心で50代後半になりますが50代にしてはぱっと見若さを保てていると自負しています。
50代後半の初老の親父の生活が、解散して50年が経とうとしているバンドのメンバー達に未だに影響を受け続けているって事自体に、ビートルズは単なるロック・バンド・グループの一つでは無い言葉では現わせない不思議な魅力を持ったバンドなのだなとつくづく思います。
そんな魅力的なバンドと近い世代に生まれて生活できた事に感謝ですね。
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